元日本代表選手が主催するサッカー教室の協賛・運営サポートをやってみた
どうも〜、BICPの森国です。
このブログを書き始めたのは夏真っ盛りだったのですが、気づくともう10月末。。。。薄手のコートを羽織る季節になってしまった今日この頃。
少し前になりますが、6月19日にBICPはサッカー教室の協賛と運営サポートを行いました。その名も「ガチンコ真剣サッカー教室」。単なるガチンコでもなければ、単なる真剣でもない。ガチンコで真剣に取り組むサッカー教室!!つまり本気度MAXのサッカー教室ってことですね。
参加者の皆さんと丹羽選手、岡崎選手、清水選手
場所は神戸市にあるBasara Village Green。こちら、サッカー元日本代表の岡崎慎司選手が運営に携わるFC Basaraの練習場です。ここで元日本代表の丹羽大輝選手主催のジュニアユース(中学1年生)対象のサッカー教室「ガチンコ真剣サッカー教室」が開催され、丹羽大輝選手(セスタオ・リベル・クルブ)、岡崎慎司選手(シント=トロイデンVV)、清水圭介選手(セレッソ大阪)が指導者として参加し、BICPはEQUITASさんと共に協賛と運営に携わりました。
まずはどんなサッカー教室だったのか、こちらの1分間のダイジェスト動画をご覧ください。
選手たちのサッカーや子供たちへの熱い想いや指導が伝わる内容です。
なんでBICPがサッカー教室の協賛と運営やるの?どんなご縁で?で、やってみてどうやったん?というあたりをこのブログでお話したいと思います。
ことのはじまり
今年の2月ごろ、オンラインでミーティング中にスペインでプレーする丹羽選手からLINEで電話がありました。「ご無沙汰してます!お元気ですかー!今、大丈夫ですか?」と相変わらずの元気な声。
「岡ちゃん(岡崎選手)と一緒に子供向けのサッカー教室をやりたいと思っていまして。森国さんが転職されてトーヨータイヤさんではないことは知っているのですが、以前、森国さんと一緒にサッカー教室をやったので、是非また森国さんとやりたいな、と思って連絡しました。」とのこと。
僕は前職のトーヨータイヤ時代に、当時、丹羽選手が所属していたガンバ大阪への協賛担当者をしていました。シーズン開幕前に開催されるガンバ大阪のスポンサー各社が参加するパーティーで丹羽選手と知り合い、「ビジネスに興味があるので是非機会があれば一度お食事でも!」ということで連絡先を交換。食事で色々と会話する中で、トーヨータイヤの協賛活動の考え方に共感してもらい、トーヨータイヤの協賛活動に参加いただいたり、丹羽選手がFC東京に移籍してからも、丹羽選手主催のサッカー教室に協賛するなど関係は続きました。
前述で記載した丹羽選手の言う「森国さんと一緒にやったサッカー教室」とは、丹羽選手がFC東京に移籍してから実施した第一回目の「ガチンコ真剣サッカー教室」のこと。日本代表経験がある選手がポジション別に子供たちを指導する、というコンセプトで2018年12月に開催され、前田遼一選手、梅崎司選手、米本拓司選手、佐々木翔選手、丹羽大輝選手、六反勇治選手というちょっとサッカーを知ってる人なら「えっ!?マジで?」と驚くような超豪華メンバー。
2018年第一回目のガチンコ真剣サッカー教室の様子。
前置きが随分と長くなりましたが、このサッカー教室の第二弾を岡崎選手と一緒にやるので協力してほしい、と丹羽選手がスペインから電話があったのです。
さてどうしよう。。。。
非常に嬉しいお誘いではあるものの、BICPのようなマーケティング支援企業が協賛するには、予算的にも厳しいし、そもそも協賛するにしても意義目的も明確にしないとなぁ、、、、みんな乗り気になってくれるかなぁ、と。
とりあえず、2018年の実施概要と発生費用をまとめて、丹羽選手から岡崎選手などとサッカー教室を実施したいので協力してほしいと依頼があったことを社長の菅やマネージャー陣と会話したところ「めっちゃ面白そう!!」と好反応!!
そうなんです、BICPはサッカー好きが多いのです。社長の菅以下、取締役からマネージャーまで、ほぼ全員サッカー好き!!(笑)
しかし、当たり前ながら、会社のお金を使う限りは、好きだからやろうよ!という訳にもいかず。ただ、一方で、このような偶然舞い込んで来た話をうまく活かしたい、という想いもあり、さらに丹羽選手と会話を続けました。
2018年ユアテックスタジアム仙台にて。
ベガルタ仙台サポーターの菅とベガルタのスポンサーであるトーヨータイヤ時代の森国。
サッカー好きが多い会社なのです。
このサッカー教室、結構すごいかも!?
丹羽選手と会話する中で見えてきたことは、以下の3点でした。
・現役選手のオリジナル練習メニューは稀有
プロの選手が教えるサッカー教室はJリーグのチーム主導などでは実施されているが、練習メニューはチームが考えるので、選手は与えられたメニューで子供たちにスキルを教えている。現役選手のオリジナル練習メニューは稀有である。
・マインドセットを学べる機会は希少
丹羽選手は、サッカー選手の成長には、才能やスキルだけではなくプロフェッショナルなマインドセットが必要であると長年のプロ生活から実感している。スキルを上達させるためのサッカー教室や少年サッカークラブは多く存在するが、幼少期からマインドセットを学べる場はまだ十分に整っていない。
・既存にはない価値を提供できる
ガチンコ真剣サッカー教室では、プロ選手が自らの長年の経験から、それぞれのポジションで必要と考えるスキルや動き、さらにはメンタルの持ち方などを自ら練習メニューを組んで指導する。この「子供たちのスキルとマインドを育む」というコンセプトは非常にユニークであり、他にはないものである。
こうした会話をする中でBICPとして協賛する意味があるのでは、と考え始めました。
なぜBICPが協賛するのか?
少し話はズレますが、僕自身、スポーツマーケティングに5年以上実務で取り組んでいたこともあり、サッカー選手に限らず色々なアスリートと接する機会や業界内の話を聞く機会が多々ありました。すごいスキルを持ち、天才と言われ若くして注目を浴びながら、目立った成果が出せなかったり、輝きが一瞬だったりした選手と、コンスタントに長く成果を出し続けることができる選手、年齢と共に成長し、進化し成果を出し続ける選手の違いは何か?スポーツ業界の関係者ともよく会話していました。
丹羽選手曰く、長く選手としてプレーし続けるにはマインドセットが重要である、と。試合に出場できない時もあれば、怪我をする時もある。でも、環境や周囲の責任にするのではなく、とことん自分自身と向き合い、自らの問題を地道にコツコツと解決し続けることが重要で、そういう選手こそが成長し続け、長く活躍できる。自らと向き合い、問題を解決し、前進できる思考力が重要である、と。
大人になってからそのようなマインドセットの重要性に気づいたので、もっと若い頃、子供の頃にそれを知りたかった。だからこそ、次世代のことを考える年齢になった今、子供たちにマインドセットの大切さを伝えたいと思い、このサッカー教室ではスキルだけでなく、マインドセットの大切さも伝えたい、と。
丹羽選手は、とにかくポジティブで熱いのです。我々と丹羽選手でオンライン・ミーティングした際にも、上記の熱い想いを語っていただきました。(予定時間を大幅に延長して!笑)
そうした丹羽選手との議論を通じて、「マーケティングの力で、人生を楽しめる人を増やす」というビジョンを掲げるBICPが、マーケティングの力で丹羽選手の熱い想いやユニークアイデアを具現化し、さらには、他にはない独自の価値を届けるサッカー教室に進化していくことの支援ができるのではないか、と考えるようになりました。
「まぁ、なんか理屈っぽい難しいこと言ってるけど、結局、サッカーが好きだったから協賛・運営サポートしたんでしょ?」って聞かれたら「はい、その通りです!」って答えますが!(笑)
そして、教室本番
準備段階では、毎日のように丹羽さんとはチャットし、さらには会場をお借りし、当日の教室の運営を行なっていただけるFC Basaraの皆さんなど多くの方々の協力もあって、なんとか本番当日6月19日(日)を迎えることになりました。
「僕は晴れ男なんで、梅雨でも絶対に晴れますよ!」という丹羽選手の宣言通り、事前の雨天予報にも関わらず晴れ。(にもかかわらず、BICPの小山は丹羽さんの言葉を信じず、大量に雨ガッパを発注してしまってた!笑)
FW岡崎選手、DF丹羽選手、GK清水選手がポジション別に指導する今回のガチンコ真剣サッカー教室には、大阪府、兵庫県下のジュニアユース・チームの中学1年生がFW18名、DF18名、GK3名が参加しました。
僕はサッカー経験がないので、ジュニアユースでの普段の指導がどのような内容なのか分からないのですが、選手の指導を見ていると、日頃の指導とは異なるのだろう、ということは分かりました。
丹羽選手の指導
例えば、丹羽選手からは、「相手選手にアプローチする際、腰を落として体の重心を落として止まるのではなく、アプローチするほど体を起こす必要がある。そうすることで体も自然に止まる。立ち姿勢で相手に向き合うことでどっちにターンされても柔軟にステップを踏むことができるので、相手の動きに付いていけるが、腰を落としてしまうと腰を上げてから走り出す必要があり、腰を上げる分、動作が大きくなり動きにロスが出る。」という指導がありました。
ちょっと文字では分かりにくいので、この動画の35秒くらいから見てください。
1vs1の対応
この指導、ものすごく理にかなってますよね。でも、普通は止まる時って体の重心を自然に落としますし、ボールを見るためにどうしても屈みがちな姿勢になるのだと思います。そして大半の子供たちが重心を落として止まっていることを考えると、日頃から重心を落としてアプローチするべきではない、という指導を受けていない子たちが多いのかと思います。
その他の丹羽選手の指導動画もリンクを貼っておきますので、ご覧ください。
クロス対応
自陣のマイボールのクロス対応
清水選手の指導
清水選手は、お兄さんがGKをされていた影響で、小学生から自然とGKをやっていたそうですが、日本ではなかなかGKの専門的な指導を受ける機会が少なく、清水選手は高校3年生で初めてGK経験のあるコーチから専門的な指導を受けたそうです。最近ではGKコーチのいるチームも増えているようですが、他のフィールドプレーヤーとは異なる専門性が求められるポジションだけに子供の頃からスキルだけでなくメンタル面をしっかり学ぶ機会が必要だと語っていました。「海外ではカーンやノイアーのようにGKがヒーローであることが多い。日本もそういう選手が生まれるような国なってくれたら」と話したいたことが印象的でした。
清水選手の指導
岡崎選手の指導
ご存知の方も多いと思いますが、岡崎選手は日本代表歴代得点記録3位なんです。1位が釜本邦茂さん(75ゴール)、2位がキングカズこと三浦和良選手(55ゴール)、3位の岡崎選手は50ゴール。4位は本田圭佑選手の37ゴールなので、岡崎選手の記録がいかに凄いかがお分かりいただけると思います。
岡崎選手は、FWに求められる動き出し、ボールのもらい方、DFとの駆け引きなどを中心に指導。DFと駆け引きを行なって抜け出し、ボールが欲しい場所とタイミングを味方に要求し、常に貪欲にゴールに向かう姿勢を自らの動きを見せて子供たちに伝えていました。
「プロとして自分が経験したことをガチンコで教えるというのは新しい発想だと思った。自分は少なくともヨーロッパを経験し、日本代表でもプレーしたけど、越えられない壁もたくさんあった。うまくなりない、負けたくない、そういう思いに対してどうやったらうまくできるのか、成功できるのかを考えることが自分にとって大切だったので、そういうことも子供たちに教えていきたい。」と熱く語っていました。
岡崎選手がレスター・シティFCに所属していた当時、僕はトーヨータイヤでレスターのスポンサーをしていましたので、撮影で何度かお会いしていますが、その際にも「このチームには、バーディーなどうまい選手がたくさんいる。自分ももっとうまくなりたい、彼らを越えていきたい」と語っていたことを思い出しました。
岡崎選手の指導
やっぱり、このサッカー教室はすごい!
丹羽選手は「プロになることを目標にして欲しくない。プロになってからの方が大変なことが多いので、それを乗り越え、長くプロのキャリアを続けることを目標にして欲しい。そのためにスキルはもちろんだが、まず大切なのは人間性。例えば、なぜ自分はサッカーができているのか、なぜ、今日、このサッカー教室に来ることができたのか、などを考え、親や周りの人への感謝の気持ちを持つことが大切。サッカーさえうまければ評価される世界ではない。」と最後に語っていました。
また丹羽選手は、「人生はきっかけだと思うので、たった3時間のサッカー教室だが、子供たちはこの機会を人生が変わるきっかけとか、何かを掴むきっかけにして欲しい。」と話していましたが、子供たちにとってプロの選手が長年培ったスキルや経験だけでなく、プロとしてやっていくために必要なマインドまでも直接指導が受けられるというのは本当に素晴らしい機会だったと思います。
また一流のアスリートがもつプロのマインドは、僕たちビジネスマンにも本当に学びが多い内容だと思っており、近いうちにビジネスマンがプロの選手たちのマインドに触れる機会作りはやりたいと思っています!
ありがとうございました!
最後に、今回のイベント実施にご協力いただいたFC Basaraの岡さん、大津さん、コーチ陣の皆さん、景品のご協賛をいただいた象印の今水さん、制作業務でご無理をお願いしたEFGの山本さん、インサイドシケット籔内さん、また当日、応援に駆けつけてくれた石神さん、竹内さん、後舎さん、加納さん、そして本イベントの協賛を一緒に担ってくれたEquitasの村上さん、本当にありがとうございました。
「マーケティングの力で、人生を楽しめる人を増やす」ために、BICPはマーケティングの視点でガチンコ真剣サッカー教室を引き続きサポートし、もっと盛り上げていきたいと考えていますので、引き続きご協力お願いします!!
オールスタッフで記念撮影!暑かったな〜
MORE BLOG POSTS
-
未来のジブンに期待しよう。
BICPは、本日で第10期を終えます。2015年4月1日創業だから、正確には9年と6ヶ月。正直、10年後のことなんて想像もできず、どちらかというと目の前に見えたマーケティング業界の課題、空白地帯、そして自分の頭打ち感を突破したい思いが強く、勢いで前職を飛び出して起業しました。
-
BICP第9期の想い出ベストテン
本日9月30日は、BICP第9期の最終日です。今期もたくさんのクライアント、パートナーの皆さまにお引き立ていただき、無事期末を迎えることができました。とにかく、経営的にも手数の多い、あっちこっち動き回った一年でしたw 新しい取り組みがいつくもスタートしましたし、想い出たっぷりです。
-
「非計画的・成長」が、めっちゃ楽しい。
BICPは、「非計画的・成長」という経営方針を掲げています。この言葉はググってみても、出てきません。なので、いちおう、僕の造語かなとw 同じ概念を別の言葉で言い表しているものはあるかもしれませんが。