とても、手間がかかるサービスをリリースしてしまいましたw
まあ、なんというか、BICPらしい、人工(にんく)型なので、スケールしにくいサービスなんですが。一社一社、ご相談いただいたクライアントと、丁寧に取り組んでいきたいと思っています。
なぜ、リリースしたのか。
一言でいえば、マーケター育成で一番つまづくところは、研修のその先、現場での定着だなあと、しみじみと感じたからです。この数年、ありがたいことに多くの企業様から、研修の実施機会をいただけるようになりました。そして、研修自体には一定のご満足をいただけるようになりました。でも、結果として実務レベルで受講いただいた皆様のスキルが発揮されたり、組織としてのマーケティング力が強化されたかといえば、もう一段階、チャレンジが必要なのだ、と気づいたからです。
マーケティングの研修は、オンラインから、リアルまで多様に存在していますが、研修後の定着を丁寧にできている現場ってあまりない。なぜか。
学びを定着させるためには、いくつかの障壁があることに気がつきました。
1. そもそも、研修から定着までのプロセスが設計されていない。
せっかく、素晴らしい研修(BICP主催に限らずです)を受けても、その先実務でどのように活かせるかが事前に検討されていない。必要な学習内容の検討と、実務での活用計画が十分に設計されないまま、研修を実施してしまうケース、よくあります。もちろん、研修での学びを実務で活かしていらっしゃる方もたくさんいます。ただ、学びを共有言語化して組織として強化するところまで、事前に設計されているケースは少ない。つまり、活かせる方は自律的に活かせるけれども、研修の場で学んでおしまい、になってしまう方も、たくさんいらっしゃるということです。 逆にいえば、研修で扱う思考法やその後の実務での定着まで、事前に入念に検討したいとご依頼いただくクライアントもいらっしゃいます。こういった場合、研修後の実務での活用がスムーズで、座学と実践が繋がり、学習効果も高まります。
2. 自社で活かしやすい思考や型を学んでいない。
研修で学ぶ型は一般論であることが多いです。事業の特性や、組織のリテラシー、カルチャーを踏まえて、学びを適応させるところまで、研修講師がコミットできるケースは少なく、ここで組織に持ち帰っても活かしきれない、時には上長に承認されない、みたいなこともあるようです。ここのアジャストには上司がコミットするか、講師がコミットするか、いずれかが必要に思われます。このプロセスを踏まない限り、現場からのボトムアップというのは相当の熱量がない限り難しく、定着化の手前で分断が生じてしまう。 一方で、BICPの一般的な研修内容に、いや、うちの会社はここの思考がちょっと違うから、と事前に調整依頼をいただくクライアントもいらっしゃいます。定着に向けて、真剣なクライアントです。マーケティング思考は企業や人によってある程度型があり、流派の違いみたいなこともたまにはありますが、だいたいの場合、つかっている言葉が違っても概念は同じだったり、思考の組み合わせ方やプロセスに違いがあっても、合意できる範囲だったりします。そして余談ですが、これは互いにとって概念を交換し合う学びの時間になったりして僕自身もめちゃくちゃ楽しいですし、勉強になり、ありがたいです。
3. 教育者としての上司はいる。が、現実には十分にリソースを割くことができない。
上司も忙しい!w 依頼いただくクライアントには僕なんかよりも、よほどマーケティングの経験や概念の扱いが優れた方がたくさんいます。でも、なぜご相談をいただくのか。現場の皆さんの引き上げに十分時間を割けないジレンマを抱えていらっしゃる方が多いように感じます。本当は、上司ができればベストなんですよね。でも、優れたマーケターの方ほど経営にも参画していたり、部門を横断して動かれていたり、なかなか丁寧に現場を引き上げるところに向き合いきれない。 とある企業では、後輩の育成が人事評価の50%を占めるという話も聞きます。組織、人事の仕組みとして教育がしっかり組み込まれていれば、外部に依頼する必要はないのかもしれませんが、これが整っていない企業が意外と多いように思われます。だとすると、外部で上司の代弁者として、上司と連携しながら、階層型でサポートする存在って必要なんじゃないか。
伴走会社の資源が生きる場所。
マーケティングの研修、教育サービスはずいぶんと選択肢が増えてきたように思います。オンラインで効率が良さそうなものもたくさんあります。マネジメント的には手離れがいいかもしれないです。でも、BICPは、どちらかというと手離れの悪さというか、ハイタッチで仕事をしたい人たちの集団なので、どうも効率よく数を捌くようなサービスには向いていないみたいです。やりたくないw
BICPは、「マーケティングの力で、人生を楽しめる人を増やす」というビジョンを掲げています。僕たちが何かしら関わらせていただいたプロダクトやサービスを手にとっていただいた生活者の方に喜んでいただきたい、という思いはもちろん、もう一つは、マーケティング思考を扱うことで、僕たち働き手ももっと幸せになれると信じています。こういう方が、少しでも増えるといいなあと思っています。せっかく、マーケティング教育に関わるサービスを提供するなら、お一人お一人ハイタッチでやりたいなあと。
AI時代に逆行しているような感じもしますが、AI時代だからこそ、AIに使われない、ツルツルと滑らない思考を鍛える必要があると思います。なんか、思考がツルツルした人が増えているような気もします。洞察する力、仮説をつくる力、選ぶ力、磨く力、これはハイタッチじゃないと鍛えられないと、僕たちは考えています。ということで、リリースしたPBL伴走サービス、AI時代だからこそ必要です!(って、無理やりAI時代につなげてみた)。
マーケター育成、組織力の強化に近道はないと思います。ウサギとカメでいうと、カメ派かもしれませんが、最終的にはカメが勝ちます。丁寧にやることで、結果、速い。間違いないです。
BICPは万能な先生、という偉い感じではなく、その企業にあったマーケティングの思考やプロセスが、現場の力になるように、伴走できればと思っています。「その企業にあった」という部分、その翻訳力には自信があります。基礎としての共通言語は磨いているからです。企業らしさを強みとして、事業の成果目標をしっかり保ちながら、ヒリヒリした気持ちで思考やプロセスを活用することで学習目標も飛躍的に向上させることができるのではないかなと。仮説を作って、悩んで、選んで、成功したり失敗したりすること自体がもっとも定着率の高い学習になると思っています。ここを、クライアントの皆さまと、汗かいて、楽しんで、やっていきたいです。
ということで、久々のサービスのリリースをしましたので、思いを語ってみました。
マーケティング教育サービスはたくさんあれど、定着までを意識したかなり丁寧なサービスです。ご興味ある方、お気軽にお問合せください!
(おまけ、Notebook LMにこのブログのサムネ、作ってもらいました。優秀!)
written by Kyoichi Suga